オルタナバンクで確定申告は必要?源泉徴収票も?手順やポイントを紹介!

オルタナバンクで実現した受け取る分配金は「雑所得」にあたります。

雑所得は20万円以上を計上すると、確定申告が必要になります。

また、全ての所得を合計した課税所得が一定水準を下回る方は、確定申告により税還付を受けることもできます。

💡記事の結論

  • オルタナバンクの収入は「雑所得」
  • 雑所得で20万円を超える場合は確定申告が必要
  • また、年間所得が330万円未満の人も、確定申告により税還付が受けられる可能性
  • 確定申告は、収支に関する書類を全て集めて国税庁のシステムで実施
  • マイナンバーカードがあれば、電子上で手続きできる
  • 筆者は、副業、不動産収入、ふるさと納税とさまざまな要因により確定申告しています。

※本記事は一般的な解説のため、税金に関する個別相談は税理士へ行いましょう。

この記事を書いた人:伊藤 圭佑

クラファン比較ナビ ライター伊藤 圭佑

投資銀行や外資系資産運用会社の勤務経験を持つ金融ライター。 FP3級、証券アナリスト保有。
自身としても15年以上の投資経験を持ち、現在では不動産投資クラウドファンディング投資、投資信託、ETF、株式投資、FXに分散投資。
また、2021年よりアパートによる現物での不動産投資も手がける。
キャリアを通じた専門性と個人投資家としての経験を生かし、投資や資産運用、不動産投資に関する記事やコラムを執筆。

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目次

オルタナバンクの収益は確定申告が必要

オルタナバンクの収益は「雑所得」に区分されます。

雑所得の金額や課税所得全体の金額に応じて、次のようなパターンに分類されます。

  • その年の雑所得が20万円以上|確定申告が必要
  • 年間所得が330万円未満の人|確定申告により還付を受けられる可能性
  • いずれにも当たらない人|確定申告は不要

その年の雑所得が20万円以上|確定申告が必要

雑所得は、その年の合計額が20万円を超えると確定申告が義務づけられます。

注意すべきは、オルタナバンク1社の所得ではなく、全ての雑所得を合計した金額で判断することです。

たとえば、次の様な所得が全て雑所得に該当します。

  • FXやクラウドファンディングなどの収入
  • ネットショップでの収入
  • 年金収入
  • 印税・講演料・原稿料
  • 個人の貸金の利子

たとえば、FXや他のファンド投資を行っている方は注意しましょう。

また、ネットショップやWebライターなどを副業で行っている方も、合計すると20万円を超える可能性が想定されます。

いろは

クラウドファンディング以外の収入も考えて確定申告が必要かを考えなきゃいけないんだね。

年間所得が330万円未満の人|確定申告により還付を受けられる可能性

雑所得20万円未満でも、年間所得が330万円未満の人は、確定申告により税還付が受けられる可能性があります。

実は、オルタナバンクを始めとした多くのクラウドファンディングでは、分配金から「20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)」の源泉徴収が行われています。

源泉徴収は、本来投資家が手で支払う税金を「前払い」している状態です。

所得税は、その年の課税所得額に応じて税率が上がる制度なっていて、税率20.42%(所得税と復興特別所得税の合計)となるのは、課税所得が330万円以上の方です。

課税所得額が330万円に満たない方は、源泉徴収のままでは「税の払いすぎ」になります。

確定申告をすれば、払いすぎた分を返してもらうことができます。

まねお

正しく確定申告をして、税金の過払いを防ごう!

いずれにも当たらない人|確定申告は不要

いずれにも当たらない方で、他に申告が必要な要件がなければ確定申告の必要はありません。

例えばクラウドファンディングはオルタナバンクだけ利用していて、年間の利益が数万円程度なら確定申告は不要です。

伊藤(著者)

筆者はクラウドファンディングだけなら雑所得の要件にあたりませんが、他の収入やふるさと納税の利用などが確定申告が必要な要件となっています。

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オルタナバンクの収入で確定申告をする場合の手順

確定申告の手順や、集めておく必要のある書類を簡単にまとめました。

なお、ここでは会社員を想定して、年末調整で完了できる要素については省略します。

オルタナバンクの必要な情報は「年間取引報告書」で確認

クラウドファンディングによる雑所得を申告するときには「年間損益額」と「源泉徴収で支払った税額」が必要になります。

確定申告では、雑所得全体の総額とすでに支払った税額の合計額を申告して、税額計算されるからです。

オルタナバンクでは「年間取引報告書」によって、これらの情報を得ることができます。

年間取引報告書はマイページで入手できます。

なお、オルタナバンクによると毎年2月上旬頃から2月中旬に、前年1年分の年間取引報告書がダウンロードできるようになります。

過年度分も、同じページ上でダウンロードが可能です。

オルタナバンクの年間取引報告書は以下のような記載内容となっています。

その他の必要な情報を書類で収集

確定申告を行うためには、少なくとも次の書類を揃える必要があります。

  • (会社員の場合)勤務先の源泉徴収票|給与所得を入力するため
  • ほかの雑所得と源泉徴収税額がわかる書類全て|雑所得の合計額を計算するため

確定申告では雑所得だけでなく、所得や控除に関する要件を全て入力しなければなりません。

項目は多岐にわたるため詳細は割愛しますが、たとえば個人の場合次のような要素で追加の書類が必要になるケースが多いです。

  • ふるさと納税の利用
  • 住宅ローン控除の利用(1年目)
  • 不動産投資による収支の発生
  • 副業やFX、株式投資など所得の発生
  • 相続の発生
いろは

ふるさと納税のワンストップ特例を使っていない人や副業をしている人は、オルタナバンクでの収入額にかかわらず確定申告しようね!

国税庁のWebサイトにて入力

一通り書類を入手したら「国税庁 確定申告等作成コーナー」で確定申告書類を作成していきます。

税額はシステムに金額を入力していけば自動で計算されるため、基本的に自分で計算する必要はありません。

一方で、確定申告の申告対象の要因が多いと、入力量も多くなるため、早めに必要書類を揃えて準備するのがおすすめです。

なお、作成した書類は印刷して税務署に出すこともできますが、マイナンバーカードがあればスマートフォンとPCを使用して電子上で申請を完結させることもできます。

伊藤(著者)

筆者の場合、今年の春に出した2022年分までは郵送で出してましたが、マイナンバーカードを取得したので次回から電子申請が可能です。

申告期限と納付期限は共に通常3月15日

確定申告の期限および申告の結果発生した所得税の納付期限は3月15日です。

注意したいのは所得税の納付期限も3月15日であることで、確定申告を出すときに支払い方法も検討しなければなりません。

選択できる支払い方法は、次の通りです。

  1. 【キャッシュレス納付】|振替納税・インターネットバンキング・クレジットカード・スマートフォンアプリなど
  2. QRコードを利⽤したコンビニ納付
  3. 税務署・金融機関での窓口納付

多額の所得税支払いが想定される場合は、事前に現金を用意しておく必要があります。

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筆者の直近の確定申告と今後の予定

筆者は、2020年頃から毎年何らかの要因で確定申告を行っています。

クラウドファンディング単体では20万円以上の雑所得が発生したことはありませんが、2022年分については次の事由で確定申告をしました。

ただし、住宅ローン控除は本来年末調整でいけるはずのものを、筆者が書類提出を忘れてやむなく実施したものです。

  1. 不動産投資による収入と支出の計上
  2. ふるさと納税
  3. 副業収入
  4. 住宅ローン控除
伊藤(著者)

昨年は、別に本業があったのと、青色確定申告の準備はしていなかったので、ライター収入含め雑所得として計上していました。

確定申告をする場合にはすべての収支に関する書類を集めて「国税庁 確定申告等作成コーナー」に入力する必要がります。

筆者の場合では確定申告が必要な要件にあたらない、株式投資やクラウドファンディング投資の損益についても入力しなければなりません。

もちろん本業についても源泉徴収票を取得して、その年の所得を入力する必要があります。

伊藤(著者)

ここ2-3年は確定申告の入力内容が膨大になっていて、正直年始~3月は気が重かったです・・・。

次回からは税理士さんを利用予定

筆者の場合は、少なくとも不動産投資の収益が毎年発生するため、今後も確定申告が必要となる見込みです。

今年からはライターの本業化や不動産投資の規模拡大に際して、青色確定申告を利用する準備を済ませています。

こうなるとさすがに個人で完遂するのは現実的ではないので、今年分から申告に必要な書類各種の整備は税理士さんに依頼しています。

オルタナバンクやクラウドファンディングだけの要因であれば、基本的に税理士さんとの契約までは必要ないでしょう。

一方で、税務署や自治体が主催する形で、税理士さんへの無料相談会などが実施される場合もあります。

不慣れな確定申告で分からないことがある場合は、相談してみるのも良いでしょう。

【まとめ】まずは雑所得の合計金額を要チェック!

今回の記事の内容をもう一度復習しましょう。

💡この記事の結論

  • オルタナバンクの収入は「雑所得」
  • 雑所得で20万円を超える場合は確定申告が必要
  • また、年間所得が330万円未満の人も、確定申告により税還付が受けられる可能性
  • 確定申告は、収支に関する書類を全て集めて国税庁のシステムで実施
  • マイナンバーカードがあれば、電子上で手続きできる
  • 筆者は、副業、不動産収入、ふるさと納税とさまざまな要因により確定申告を実施

※本記事は一般的な解説のため、税金に関する個別相談は税理士へ行いましょう。

まず第一に、オルタナバンクを含む雑所得の収入が20万円を超えるか計算してみましょう。

FXや他のクラウドファンディングでも投資している方、副業を行っている方などは注意が必要です。

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